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職場の面白いこと


1.面白い人

-(1)- 心臓が痛い

会議中、部長が胸が痛いと言い出した。針で刺すように痛いと言う。見ると顔が青ざめている。驚いた部下達は会議を中断して部長を病院に連れて行った。が、心電図では異常がないとのこと。確かに病院に来たら、痛みは治まった。精神的なものか?部長に限ってそれはない。とりあえず、精密検査を予約して職場に戻った。しかし、再び痛みが始まった。早退して、家で休むのがいいと勧め、自宅まで送った。ここで名医が登場した。奥さんだ。部長の胸にある名札の安全ピンが留め金から外れて、動くたびに針の部分が胸をチクリ、チクリと刺していたのだ。「針で刺すように痛い。」は間違いではなかった。


-(2)- 膵臓病?

朝、M氏は愕然とした。尿が異様な色をしていた。昨夜は何軒かハシゴした。深酒がよくなかったか。心配でたまらず病院に直行した。検査結果は潜血もなく異常なし。目の錯覚だったのだろうか。職場に出ても気になったが、職場ではいつもと変わりなかった。安心して帰宅したが、自宅で再び異常が出た。尋常ではない。悲壮な思いで奥さんに告げた。「膵臓がやられたかもしれない。オシッコが・・・青い・・・。」「あっ、それね。昨日、ブルーレットというのを買ってみたのよ。」


-(3)- 空から降ってきたモノ

S氏のこと。S氏は協力会社の派遣社員。若い頃は電器店に勤めていた。話は40年前に遡る。当時、北海道にもテレビジョンが普及しだした。テレビが売れるのは冬のボーナス後がピークだった。どの家も紅白歌合戦を家族揃って見る夢を描いていたのだ。あの頃(昭和30年代半ば頃)、テレビ購入はサラリーマンの夢だった。で、S氏は納品に走り回った。店に1台しかない車では追いつかず、自転車にリヤカーを付けて走った。どの家でもS氏は大歓迎された。急くお客をなだめてS氏はアンテナ取付に屋根にあがる。当時は2階建てよりも平屋が多かった。時期は冬、寒風の中、屋根で作業をすると、どうしてもオシッコが近くなる。だが、梯子を降りるのも面倒だ。人目もない。裏口の方なら屋根からしても気がつかないだろう。意を決してジャーッと始めると、裏口がガラガラと開く音がした。家の娘さんの後ろ姿が目に入った。まずい!と身体をかがめた時、バランスがくずれた。足が滑った。ツーッと、自分が放した水路の上を滑り落ちた。 ドシンッ!とはいわない。ドサッと雪の上に軟着陸ができた。だが、驚いたのは娘さんだ。突然、空から自らの自身をさらけ出した男が降ってきたのだ。ギヤーッ!娘さんもひっくり返った。


-(4)- 友人宅

Hさんが友人の家に遊びにいった。別の同僚も一緒だった。2階の友人の部屋で数時間を過ごした。同僚が先に帰ることになった。バス停までHさんが見送ることにした。バス停で同僚と別れたHさんは友人宅に戻った。玄関を開け、階段を上がった。途中、居間からご両親が揃って階段のところまで出てきた。挨拶は来た時にしたので、「どうも」とだけ言った。ご両親も「どうも」と応えた。 友人の部屋を開けたが、カーテンが閉められていて暗い。友人がふざけて隠れているのだな。だが、隣の部屋にも友人はいない。階下に降りたのかな?あれ?階段に立てかけてあったスノボーがないぞ。あれ?友人の部屋は洋室なのに和室に変わっている。ドッキリカメラか?あっ!ここは、友人の家でない!!そういえば、ご両親が急に老けた感じに見えた。慌てて階段を下りると、さきほどの「ご両親」が怪訝そうにHさんの行動をみていた。「あっ、あの〜、隣と間違えました。どうも!」こんども「ご両親」は、「はぁ、どうも」としか応えなかった。


2.いたずら

-(1)- 暗闇
更衣室には窓がないので、蛍光灯を点けなければ暗闇だ。で、早めに出勤して暗い更衣室に潜む。部屋に誰かがいるとは思わずに、職員が更衣室のドアを開ける。だが、暗闇に目が慣れていないから、中に人がいることには気がつかない。次に蛍光灯のスイッチに手を伸ばす。今だ!その手をギュッと握ってやる。 ギャーッという悲鳴とともに、必死で手を振りほどこうとする。その力は凄い!やがて得体の知れないものが同僚だとわかると、へなへなと床に座りこむ。

これには、「応接室バージョン」というのもある。
応接室には、天童木工製の8人掛けの大きなテーブルがある。その下に身を潜めるのだ。蛍光灯も消しておく。で、打ち合わせの時間になると、メンバーが入ってくるので、席に着いて一段落した頃を見計らって、いきなり足首を掴むのだ。この時の注意点は、驚いた同僚に蹴飛ばされないように、あまり顔を近づけないこと。コーヒーやお茶が配られた後だと、それをこぼす恐れがあるので、その前に決行することだ。


-(2)- ジャッキアップ
毎年、冬と春にタイヤ交換をする。その際、車に付属のジャッキでは、タイヤ1本ごとにジャッキの操作が必要なので、カー用品店で販売しているシャフトの中央部に掛けるジャッキだと、前部、後部が一度に持ち上がるので便利だ。そのジャッキでいたずらをする。駐車場にある同僚の車を、僅かに地面からタイヤが浮く程度にジャッキアップしておくのだ。これで、アクセルを踏んでもタイやが空回りするだけで車は進まない。ジャッキはトランク側に掛けるので、運転席に乗り込む同僚の視界には入らない。エンジンをかけて、ギアを入れてアクセルを踏み込んで発進・・・あれ?もう一度、ギアを入れ直して発進・・・あれ?車が壊れた。同僚は大慌てになる。


-(3)- ロト6
ロト6は、1番から43番のうち、好きな番号を6個選ぶ宝くじだ。1億円から4億円くらいの賞金がつく。で、まず、先週の1等当選番号発表の新聞を切り抜く。次に、全く同じ番号のロト6を買う。それを、狙いをつけた人に、切り抜きと宝くじをそっと見せる。「誰にも言うなよ。俺、ロト6で1等当たったんだ。2億円入るんだ。だから、会社辞めるから、お前だけには言っておこうと思ってさあ・・・。絶対、誰にも言うなよ。」これで噂はたちまち多方面に広がる。



-(4)- 傘

ほとんどの人が、通勤用の傘を職場に置いている。 北海道では、雪の日に傘を差さない。北海道の雪は粉雪で、湿りっ気がないから 傘はいらない。だから冬が来ると、傘は3カ月間は更衣室に置かれたままになる。 この時がチャンスだ。それをちょっと拝借して、別室に隠(こも)る。 そこで何をするかと言うと、新聞のチラシで原色を使った派手なのを選んで、ハサミ で切って花吹雪を作る。これを傘の中に潜める。傘は丁寧に巻いて元の場所に戻す。 やがて、春になり雪が雨に変わる日が来る。帰り道、空模様があやしい。何も知らない 同僚は傘を手に職場を出る。そして、バス停に着いた頃、ポツポツと降り出したのを 見て傘を広げる。ジャーン!同僚の頭上から、赤、青、黄の花吹雪が舞う。 本人は驚くが、周りの人は笑い出す。その場を離れたいが、花吹雪が路上に散ら かっている。それを拾おうとするが、濡れた路面にくっついて剥がれない。 「やられた〜」の怒りと、はいつくばるように花吹雪を拾う姿の情けなさが交叉する。 ※ これは、傘を開くタイミングが全てだ。年中やっていては悟られる。 冬から春になるチャンスに懸ける。その程度が間隔としてちょうど良い。

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