落石(おちいし)への道です。
落石(おちいし)への道

根室市落石は、北海道東部に位置します。
釧路から太平洋岸沿いの道を走り、霧多布(きりたっぷ)湿原や奇岩と断崖絶壁が連なる愛冠(あいかっぷ)岬、湯沸(とうふつ)岬などの景勝地を経て、根室市中心部の手前20kmの所に落石の街があります。

人の往来は、夏の観光シーズンに、2〜3軒ある民宿を訪れる人が出入りするくらいです。街は海からの霧が漂う静かな佇まいの中にあります。

静穏の地、落石が一度だけ喧噪に包まれたことがあるそうです。昭和の初めに、太平洋を越えて根室に飛来したリンドバーグ夫妻が、飛行中に交信した無線局がある落石(おちいし)の街を訪れた時です。リンドバーグは、大西洋横断無着陸飛行に世界で初めて成功した人で、それが「翼よあれがパリの灯だ」という映画にもなっていましたから、国際的な有名人が来訪したとあって、大騒ぎになったということです。

写真は、道(県)道142号線です。





落石(おちいし)の町並みです。

落石の街並み

写真の右手に漁港(下の写真)があります。坂道の片側に家が並び、海辺に魚組の建物や倉庫があります。
港から坂道を上って行くと郵便局、商店、交番、神社、寺などがあります。
JRの駅と学校は、丘の上です。

この写真は、落石無線局跡につながる高台から撮りました。





落石(おちいし)漁港です。

落石漁港

夏は霧のシーズンでもあります。海霧(じり)が港を被い、陸との境も山も道も濃い白に包まれます。
この写真を撮った日も、このあと霧が発生しました。海から沸き立った靄が固まりとなって、霧の道があるかのように空に浮かぶ白い川になって流れていきました。

港に小さな赤灯台、白灯台があります。





落石(おちいし)駅前の石黒旅館です。

石黒旅館

JR落石(おちいし)駅の前に石黒旅館があります。趣のある建物です。
板壁、窓から見える障子、それに不釣り合いな飲料水の自販機、などと何とも言えない味があります。
建物の中央にある丸いドラム缶のような物は灯油タンクです。
テント泊派の私も一度は泊まってみたいと思っています。






JR北海道 落石(おちいし)駅です。

JR落石駅

根室本線の根室から5番目の駅が落石(おちいし)です。20分を要します。
この駅舎は比較的新しい建物です。
写真ではわかりにくいですが、駅の右に1輌編成?の列車が見えます。
北海道では、札幌近郊以外には電車がありません。ディーゼル車です。
落石駅は無人駅です。





長く延びた線路です。

花咲線

根室本線の釧路 - 根室区間は、花咲線と呼ばれています。
かっては急行もありましたが、今は快速が日に2本、普通列車が6本走っています。釧路 - 根室は快速で2時間です。
根釧台地から根室半島に延びる花咲線は、海を見ながら進み、
時として大草原の中を走ります。荒涼たる根釧原野の向こうに地平線を望みます。

落石(おちいし)が近づくと眼下に海が広がります。この辺り一帯は、段丘が連なっています。うち寄せる波際にゴメが飛び交うようすが見えます。





浜松の海岸

浜松の海岸

浜松地区の高台からの風景です。
テレビ「北の国から」に登場します。
ドラマでは、落石(おちいし)の診療所に勤める娘と富良野から訪れた父と兄の3人が、言葉少なに歩き続けた海岸です。

浜松からは、ユルリ、モユルリの島を見ることができます。写真では岬の向こうになります。